無理やりアイディアのとっかかりをつくるための4つの視点

アイディアの発展のさせ方と整理の仕方をまとめてきました。

では最後に。何をトリガーに開始していけばいいのか?
ある日起きたら突然頭に閃くなんて神の啓示が人為的に引き起こせればいいけどそんなこたーはできっこない。
閃き自体は誰にでもそういう機会はあるだろうけどいつ来るか待ってられません。
多少の人為的なトリガーが必要です。

トリガーもしくは着眼点についても自分の解釈も交えつつまとめてみます。
ちなみにこれはゲームだけでなく、マンガ・映画・本など幅広く通用するものだと思います。逆もまたしかり。


■欲望からの発想
もっとも根本的なところであり、おもしろさというものの核となるところ。
マズローの欲求5段階説や7つの大罪やフロー理論などが話題になりますが、深層心理やら脳科学など小難しい話にもなっていきます。
もっと気軽に現実ではできないけどやってみたいとか
クリエイターの原体験というものもパワーになると思います。
どれだけ多くの人に共感されるかは別の問題でしょう。

[いろいろな女の子と仲良くなりたい]
[電車を運転してみたい]
[田舎のよさを伝えたい]

■過去作からのアイディア
これはパターン認識と言えるものですね。
ドラゴンクエストはたくさんのゲームへアイディアやインスピレーションを提供してきました。、
構成要素を分解してもっと広げたり他とくっつけたら違うものができるんじゃないかというものを取り出す。
過去の作品から要素分解することはある意味一つ目の欲望の要素を真空パックにしたものです。
たくさんの人に共感された欲求やら楽しさが包含されている真空パックです。
ここにおいて大事なことは、どれだけ基となる元素を抽出できるかだと思います。
ドラクエもまた先達の作品を真空パックしているわけですから。

[壁に隠し通路がある]
[転職でいろいろな職業が体験できる]

■他分野からの応用
アナロジーという発想方法です。
他分野から手法を引っ張ってきて当てはめる。アニメだとありきたりだけどゲームだったら斬新になるというところがミソですね。
塗り絵やお絵かきは誰もが幼少のころやってたけど道具が必要でめんどくさかったところが、ゲーム機だったらその手間が省ける。
一方でTCGを単純にコンピューターに移植しただけだとおもしろさが半減してしまったりします。
TCGはカードを集める楽しさもあるからです。
どれだけ元素を抽出して、ゲームにしたら新しいおもしろさやメリットが生まれるかが大事だと思います

[スターウォーズの父子の対決をモチーフにシナリオ作る]
[mixiのあしあとを応用して、ゲームのコミュニケーションを促進させる]

■市場環境からの分析
今流行っているものを研究して皮替えやちょっとしたルール改変するのはここに含まれるでしょう。
なんだかんだ一番用いられている企画方法だと思います。
これを少し捻ると、現在の市場でポジションが空いているから狙おうという切り口が出てきます。逆張りというやつですね。
一見飛び付きたくなるけど落とし穴があります。
ブルーオーシャンになってるのは何か落とし穴があるからかもしれない。言いかえると、不毛の土地なままである理由が存在している。
過去はヒットした作品あるけど今は空きポジションというやつが見つかればチャンスなのかなと。
流行に乗るのも逆張りするにも、どちらにも時代の流れを読む目が必要ですね。

[携帯カードバトルが儲かってるらしいから、ワンピースで参戦しよう]
[最近のRPGは一本道ばかりだから、フリーシナリオ型で作ってみよう]


自分がもっとも大事にしたいのは3つ目の他分野からの応用ですね。
一番目の欲望からの発想が根本的なものだと思うんだけどどうも苦手であります。。
日本はたくさんのサブカルチャーが生まれていますし、ネットや図書館なども充実しています。
好きなものをたくさん幅広く吸収して引き出しいっぱい作り続けていきたいものです。
それに今回まとめたのはあくまでトリガーであり、初めはなんでもいいでしょう。
閃いた初めのとっかかりをもとに推敲を加えていくなかでけっきょくのところこれらの視点は混ざり合っていくものだと思います。
「田舎のよさを伝えたい」というプリミティブな思いと、「バトルがないゲーム」という市場の逆張りを合わせ技した牧場物語のように。